2016年8月9日に開催した第2回イベント 座談会inOYOYOのレポートが完成いたしました。遅くなり申し訳ありません。今回は仮レポートを発行しなかったので、正式版でのアップとなります。
前回同様長くなりましたので、このブログ記事には各項目のまとめを掲載し、座談会で出た様々な意見につきましてはPDF版にて公開いたします(末尾にリンクあります)。
お時間ある時にご覧いただければ幸いです。
SIAFについてのモヤモヤしたアレ 第1回座談会レポート
開催日時:平成28年8月9日 19:00〜21:15
内容:第2回イベント 座談会 in OYOYO(札幌市)
議題:『まずは札幌国際芸術祭(SIAF)についてモヤモヤしていることを言い尽くしてみよう!』(平日版)
参加者:9名(一般参加者7名、主催側2名)
<一般参加者内訳>
居住地域:札幌市内6名、札幌市外1名
芸術関連活動:アマチュア作家1名、プロ作家1名、鑑賞のみ2名、その他3名
(「その他」の内訳:パフォーマー1名、未記入2名)
年代:30代1名、40代4名、50代2名
<札幌国際芸術祭参加状況(2014年)>
「全会場見に行った。ステージ一つ見た。最終日に登壇させられて少し話をした」「ミーティングに2回参加」「みました」「『とくいの銀行』に登録」「とくいの銀行参加」
<札幌国際芸術祭参加状況(2017年)>
※現在開催されているミーティングなどあれば。
「全会場見に行くつもり」「1回目のパブリックミーティングで発言をかます(笑)」
座談会については前回同様に事前の参加受付を行っておらず、当日直接来場してもらった。SIAF2014において全会場回った人から、芸術祭があったこと・あることを全く知らない人、そもそも現代芸術に批判的な人、情報収集のため様子を見に来た人など様々な顔ぶれとなった。座談会の情報はSNSで得た人ばかりとなった。
座談会では話す内容を定めず、自由に話し合ってもらった。内容は下記の通り。
(1)SIAF2014
SIAFでの出展作品は現代芸術が中心だが、現代芸術と鑑賞する市民の間の距離はまだ遠い印象がある。また、「札幌でアートといえばこれで全て、ということなのだろうか?」という疑問も発せられた。市民が直接参加出来る「とくいの銀行」に参加したり、出展作品と自身の活動とのつながりを感じられたなど、「体験した」ということはやはり強く気持ちに残っている様子だった。例えば友人などからの実体験に触れるところからであれば芸術祭に親しみを持ちやすいという人は多い。しかしそれを発信する力、見つける力はまだ弱いか、あるいはマッチングしていない。
(2)SIAF2017
SIAF自体が新しい祭でまだ地元に根付いていないこと、一般市民にとって現代芸術はまだあまり馴染みがないことは今回の座談会においても共通認識だったように思う。「何をやりたい」「何故それをやるか」「誰に向けてやるか」ということが今のところは伝わっていない。札幌として外部から呼び寄せるものがあるとともに、札幌として発信するものは何かという点も話題になった。また、「こうした企画はどうか」というアイデアも多く出された。
(3)芸術祭
国内、海外であまたに開催される芸術祭や、SIAF2014から2017までも含めた話題にも触れられた。今回の参加者が知り得る限りではSIAFは元々は地元アーティスト側からの働きかけで始まっているとのこと。その点、行政主導で始まったものよりも市民にとって親しみやすいのではという意見が出た。
(4)市民レベルの活動
SIAFの周辺における市民の活動にも話題が及んだ。情報発信および各種イベント類への参加の多い「非公式さん」はある程度SIAFの情報に触れている人の間では名物的存在と言ってよいのではないだろうか。当企画「SIAFについてのモヤモヤしたアレ」の活動についても提案をいただいた。
(5)最後に
座談会としては締めた後だったが、参加者の方が「モヤモヤしてるっていうことは、みんな考えてるということ」と仰った。主催高橋もその通りと思う。本当の無関心はどうにもならないし、どうにかする必要のないものだが、何かへのモヤモヤは、(SIAFへ向けた方向でなくても)良い方向へ転換するか、別のものを生む原動力となると期待している。
前回のレポートにも書いたとおり、「こうした意見の交換をいかに次に活かすか」という点が「SIAFについてのモヤモヤしたアレ」においても重要な課題となる。「芸術祭にどうつなげていくか」ということと、「札幌(道内も?)のアート界隈にどうつなげていけるのか」というところにもつなげたい。
最後に、ご多忙のなか座談会へお立ち寄りいただいたゲストディレクターの大友良英さんに、この場を借り、改めて感謝申し上げる。「SIAFについてのモヤモヤしたアレ」のTwitterアカウントがほぼ出来たばかりの頃から把握されていたとのこと。早い段階からバレておりお恥ずかしい。良い活動としていきたい。
平成28年8月17日
主宰高橋弘子
<追記>
主催の反省点として、ファシリテーターと書記は別のものが行い、どちらかに専念したほうがよいと思った。また、前回の座談会で出た話題や、過去にホームページにアップした自分のモヤモヤなどを今回の座談会でも話題として提供出来るよう準備すべきだった。
PDF版はこちら↓
20160809座談会レポートPDF