【座談会8/6】【レポート】※正式版

2016年8月6日に開催した第1回イベント 座談会inギャラリー犬養のレポートが完成いたしました。大変遅くなり申し訳ありません。
長くなりましたので、このブログ記事には各項目のまとめを掲載し、座談会で出た様々な意見につきましてはPDF版にて公開いたします(末尾にリンクあります)。
お時間ある時にご覧いただければ幸いです。
20160806座談会


SIAFについてのモヤモヤしたアレ 第1回座談会レポート
開催日時:平成28年8月6日 19:00〜21:30
内容:第1回イベント 座談会 in ギャラリー犬養(札幌市)
議題:『まずは札幌国際芸術祭(SIAF)についてモヤモヤしていることを言い尽くしてみよう!』
参加者:9名(一般参加者7名、主催側2名)

<一般参加者内訳>
居住地域:札幌市内6名、札幌市外1名
芸術関連活動:アマチュア作家2名、鑑賞のみ3名、その他2名
年代:20代3名、40代2名、50代1名、無記入1名

<札幌国際芸術祭参加状況(2014年)>
「とくいの銀行9/27、9/28企画参加」「ポロクルツアー」「ボランティア」
「とおりがかったついでに見るていど」「未参加」「なし」

<札幌国際芸術祭参加状況(2017年)>
※現在開催されているミーティングなどあれば。
「八月祭、編集会議、ツララボ」「未参加」「考え中」「?」

座談会については事前の参加受付を行っておらず当日直接来場してもらったが、札幌国際芸術祭(以下SIAF)2014年開催時および2017年開催に向けての準備段階の企画類に実際に参加した・している人、楽しんでいる部分の大きい人、そうでもない人、あまりよく知らない人など、幅広い立ち位置の参加者が集まった。互いに初対面である人が多かったが、忌憚ない意見の交換が行われた。
座談会では話す内容を定めず、自由に話し合ってもらった。内容は下記の通り。

(1)SIAF2014
「会期終了間際に知った」「いつ始まっていつ終わったのか分からなかった」という参加者もいたが、「会期の終わる頃に知ったが実際に参加してみると面白かった」という話もあった。特に「現代芸術は馴染みが薄い、敷居が高い」という感覚を持っていた人が現代芸術の読み解き方を知ったことによって現代芸術により興味を持てるようになったという体験や、「とくいの銀行」のように市民自身が参加出来たもの、ボランティアなどで積極的に取り組み、得る体験の大きかった人にはSIAF2014は強く印象に残っていると感じられた。
ボランティアについては、能力・労力などをそのレベルに関わらず無償で使うこと、ボランティアを大量に使うことが前提の運営への問題提起があるとともに、ボランティアの機会によって得られたこと、ボランティアをやったことによって残るものは何かというところも話題となった。
また、芸術祭の可能性を考える人がいるとともに、芸術祭そのものへの戸惑いが残る人もいた。

(2)SIAF2017
SIAF2017に向けてはSIAFラボの活動、パブリックミーティングの告知など周知のための活動もあるものの、地元のアート活動をしている人にも伝わっていない現状も今はまだある。
パブリックミーティング前で発表されていることが少ない状態であったため、「こうした企画があってはどうか」「間口を広げる工夫をしては」という意見が多いとともに、現代芸術や芸術祭に距離感を持っている市民がもっと芸術祭に歩み寄る意識や努力について、また逆に、出展作品側がどれだけ市民を引き寄せる吸引力を持てるかという双方向のベクトルについて話し合われた。
さっぽろ八月祭については、知らないという人もいるが、この座談会直前に踊ってきたという参加者もいた。プロジェクトFUKUSHIMA!からさっぽろ八月祭までの流れや、大風呂敷の由来などを知らないままに八月祭に参加している人も見受けられたという話もあるが、子供から大人まで楽しめる内容であるため食いつきやすいのではという意見が出た。

(3)市民レベルの活動
札幌市民における芸術への関心の度合いとしては、年輩の人々は割と美術館などに足を運んでいるということ、また、インターネットに親しんでいる学生だからといってSIAFを認識していると限らない点から、周知の工夫を施す場所はまだある印象を受けた。
札幌市内でもパブリックアートなどかなりの数があるが、日常的には意識されていないのではないかということ、、それらの作品についてや作家のことなどが認知されていないように見受けられるという話もあったが、日常的に目にしている分、興味を引きやすいツールではないかという考えが述べられた。
また、札幌市内および市外の道内他地域においても市民レベルの様々な文化芸術活動があり、現在ではアングラやサブカルといった分野も盛り上がっている。それらが芸術祭に活かされていないのはもったいないのでは、という話題も出た。

(4)最後に
第1回のSIAF2014が開催されてから2年ほど経過するが、ボランティアなどで積極的に参加した人においては今でも体験が鮮明に思い出される様子があった。SIAF2014をほとんど知らなかったという人においては、2017年に開催されることも知らない、という状況も未だに見られる。また、主催高橋のように、SIAF2014は2会場程度しか観ていないが、その後の資料館でのイベントに参加したことで資料館やSIAFラボに親しんだケースもある。いずれの立場にしてもSIAFに対して様々な思いを抱いており、それに対しての提案もそれぞれが持っている節が見られた。
正直申し上げて、諸事情によりほとんど見切り発車状態で始めた自主企画であるが、今回の座談会において出た「こうした意見の交換をいかに次に活かすか」という点が『SIAF(札幌国際芸術祭)についてのモヤモヤしたアレ』においも重要な課題であると新たに認識するに至った。モヤモヤへの取り組み、解決などについてはSIAFに限らず、SIAFの終わった後も続く札幌・北海道でのアート関連の活動などにも活かしたい。

平成28年8月16日
高橋弘子

<追記>
主催の反省点として、予定時間での区切りをしっかりとつけられなかったために予定時間を大幅に越えてしまったこと、和室と認識していて「和室」とこ告知した場所が実は洋間だったこと、ファシリテーションの技能が弱く、参加者の積極性に頼っていたことが挙げられる。徐々に改善したい。


PDF版はこちら↓
20160806座談会レポートPDF


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